高脂血症は症状がほとんどないまま、血管を詰まらせ、
心筋梗塞や狭心症といった怖い病気につながるので、
注意が必要です。
私たちが食物から摂取する脂肪には、動物性脂肪と植物性脂肪があります。食物に含まれる脂質は、胃や十二指腸で消化され、コレステロール・中性脂肪が肝臓に蓄積されます。
体内の脂肪にはコレステロール、中性脂肪、リン脂質などがありますが、体内脂肪の9割が中性脂肪、残り1割はコレステロールやリン脂質です。脂質の異常が起因する病気としては高脂血症があります。
これは血液中の脂質が異常に多くなった状態です。多すぎる脂質は血管壁にたまって血液の通り道を狭くし、動脈硬化の原因になります。血液の中には脂質として、コレステロール、中性脂肪(トリグリセライド)、リン脂質、脂肪酸などがあります。この中で、特に動脈硬化と関連するのはコレステロールと中性脂肪(トリグリセライド)です。
高脂血症の原因となるのは、ほとんどの場合、偏った食生活や運動不足などです。高脂血症は心筋梗塞や狭心症を招く場合もある恐い病気です。
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高脂血症のうち、特に問題になるのは、コレステロールの脂質異常である高コレステロール血症と中性脂肪の脂質異常である高中性脂肪(トリグリセライド)血症の二つです。またこの両方が合併している場合もあります。
高コレステロール血症は、血液中のコレステロール値が220ml/dlを超えると、治療が必要とされます。コレステロールは、HDL(善玉コレステロール)とLDL(悪玉コレステロール)に分類され、HDLが多い場合はむしろ好ましいとされます。善玉、悪玉と呼ばれるのは、HDL(善玉コレステロール)は体の中で余ったコレステロールを回収する働きをするのに対して、LDL(悪玉コレステロール)は 体の中のコレステロールを全身に配っていく働きをします。そして悪玉が増えて善玉が減ると、血管の内側に脂肪分がたまって動脈硬化を引き起こす原因となるからです。
高コレステロール血症の怖いところは、コレステロール値が高くても、症状がほとんど無いところです。知らないうちにコレステロールが血管壁にたまって動脈硬化を進め、これによって狭心症や心筋梗塞、脳卒中などを引き起こすことにつながります。
高中性脂肪血症は、血液中の中性脂肪が150ml/dlを超えたものをいいます。こちらも症状は全くありませんが、中世脂肪が増えすぎると、動脈硬化を促進するほか、糖尿病、高血圧、脂肪肝、肥満、高尿酸血症(通風)、すい炎などの病気に悪影響を及ぼします。
どちらにしても、高脂血症の問題点は、動脈硬化を進行させる点にあり、したがって治療の目的は、動脈硬化による病気がおこることを予防することです。
高脂血症の治療の基本になるのは食事療法です。いいかえれば高脂血症を予防するのも、食生活を見直すことにあるともいえます。
【高コレステロールの予防】
◆動物性の脂肪の摂取を控えましょう(牛肉、豚肉、バターなど)
◆植物性の油の方が望ましいとされます。
◆EPAやDHAという言葉を目にされたことがあると思います。これらはコレステロール値を下げる働きをしますが、魚類に多く含まれるので、魚類を多めに摂取することを考えます。
◆卵、魚卵、レバーなど、コレステロールの多い食品は控えルようにしましょう。
◆食物繊維の多い野菜、海草、キノコ、果物などをとりましょう。
◆肥満を予防するために、食べ過ぎに注意します。
【高中性脂肪の予防】
食生活の見直しとともに、適度な運動を心がけましょう。
◆糖質をとりすぎないないよう注意しましょう。
◆食物繊維の多いものをとるようにします。
◆アルコールの飲みすぎに注意します。
◆肥満の予防を心がけ、食べ過ぎに注意します。
◆以上の食事の注意の他に、適度な運動と、こまめに体を動かす習慣を身につけましょう。
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